今日のリルちゃん（入院３１日目）

午後７時、リルちゃんに電話の時間です。

「リルちゃん、どう？」

「うん、がん治療が本格的になってきた」

今日は音は普通に聞こえています、
先日のようにとぎれとぎれでもないです。

でも本格的な治療・・・って何だ？と思い、

「え？どういうこと？」と聞いてみます。

「放射線治療の他に、色々大掛かりな治療をしてるの」

「薬での治療？それなら前からやってたでしょ？」

「そうだけど、いつもじゃなくて１０日に１回くらいだったのを
これから集中してやるんだって。

他にも尿・・(ナントカ)とか。

色々あるのよ、シズリーヌちゃんにはわからないと思うけど」

「・・・」

わからないです、でもしょうがない。

「今日、Ｍ様から連絡があったよ」

「そう、良かったね！」

「うん。

これからの仕事のことで悩んだりするかもしれないけど

仕事って人の役に立つことなんだから、

きっといい仕事が見つかるよ、って。」

「そうかぁ、ありがたいねぇ」

本当に、いつもありがとうございます😀

「そうだね。

でもさ、あたし出来ることもないし、（病気で）うまくしゃべれないし

足も悪いしさ、そんなに合った仕事なんか見つかるとは、思えない」

うーん、がっくりきますね。

「だって足は良くなったんでしょ？」

「少しはね。でも後遺症が残ってまだ足を引きずるもん」

「・・・」

ここはちょっとシズリーヌ、このままではいかん、と思い

スイッチ入りました。

「リルちゃん、電話するたびに毎回そう言うね。

仕事が心配だって。

前から言ってるけど、ネガティブなことはなるべく言ったり考えたりしない方がいいんだよ。

（以前からいい面にフォーカスを向けようと言っていたのでした）

それにさ、電話するたびに毎回ネガティブなことを言われたら

聞いてる方も、たまらないよ・・・！」

「うん、そうだよね。。」とリルちゃん。

「心配なのは、もう十分わかったよ、

だから、せめて２回に１回にしてくれない？

もう、リルちゃん、

ネガティブなのを治さないと、いつまでも言い続けるから

練習だよ！

心配だ、って話は、２回に１回！

いい？」

といつになくきっぱりとシズリーヌは言っておりました。

「うん、わかった。ごめんね」

リルちゃん、返事だけはいつも素直なんだけど。

それから今日のご飯の話を少しして
部屋を移ってからは、いびきに悩まされないということを聞き

「どう、昼間は退屈でしょ？」と聞いてみると

リルちゃん急に声に元気が出ました

「いまはテレビばっかり見てる。

NHKの『エール！』って連独ドラマ、すっごく面白いよ。

それにＢＳが見れるから、ドラマをいっぱい見てる。

色々あって面白いよ。韓国のとか」

リルちゃん、韓国ドラマが前から好きでしたから嬉しそうです。

「すっごく面白いよ。

今日は特に面白いドラマを沢山見た」

「へぇ！良かったねー

退院したらＢＳを契約したら？」

「お金かかるからやめとく。

いま何もしてなくてテレビばっかり見てるから・・

天国みたいだから帰りたくない」

と冗談も言います。

「あはは、リルちゃんって面白いね～」と言うと

ふふふと笑って嬉しそうです。

今日は電話を切った後、しばらくして

自分に口内炎が出来ました。

舌の側に小さいのが出来ました。

痛いしすごく気持ちが悪いというか嫌な感じです。

これのもっと凄いのが

リルちゃんにはあるんだな。。

と思うと、本当に大変だと思って

シーン・・としてしまうシズリーヌでした。